僕がよく行くゲーセンに競馬のゲームがあって結構人気だ。
8つのボックス席があって一人ずつ座り、馬を育てたり
一緒にプレイ中の人の馬とレースで競ったりするゲームだ。
人気があるので順番待ちしている客もいる。

だからこのゲームの前にはファミレスのように受付があり、
ボードを持った店員さんが立っている。

やりたい人は店員さんに名前を言って予め申し込む必要がある。

ある日その受付に、友達でありゲーセン店員であるRちゃんが
立っていて、僕に話し掛けてきた。

「ねえねえ、今日『ギボ』がいてね…」

「誰よ、ギボって」

「このゲームの常連さんなの」

そのギボと呼ばれる女性は顔が宜保愛子そっくりなんだそうだ。

僕は美人を見るのは好きだがブ○を見るのは輪をかけて好きである。

ある日、彼女を見ることが出来た。…超インパクトがあった。

本当に宜保愛子がオカッパのヅラをかぶってるような感じ。
興味深々な僕は再び僕はRちゃんに尋ねる。

「ギボって本名なんていうの?ここの受付で名前
聞いてるから分かるでしょ?」

「それがねえ…私が『お名前をおっしゃって下さい』
ってギボに言ったらね…」

「うん」

「キサラギです!…だって」

「…さむ。ミエミエの偽名じゃん。気持ち悪うい」

「そーそー。キサラギってツラかー!!って
喉まで出掛かっちゃった」

「しかしちゃんと『如月』って漢字書けたんだね。いいこいいこ」

ばし!…引っ叩かれた。

「…で、らもん、やるの?ゲーム」

「…じゃあ、ちょっとやろうかな」

「はいはい」

と受付ボードに僕の名前と受付時間をカキカキと書きこむRちゃん。


23:15…らもん


「…て、おい!そのまんま『らもん』と書くなああああ!」

「ぐへへ」

なんだその笑いわ…。

その後、ギボの本名は「土田」である事が判明。
うん。その方がしっくりくる。

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